転職面接で残業時間を聞くときは、「残業はありますか?」と単刀直入に聞くより、平均時間や繁忙期、勤務実態を確認する形にすると、知りたい情報を得やすくなります。
聞くタイミングは、仕事内容や勤務条件の説明を受けた後、面接の終盤にある「何か質問はありますか?」の時間が基本です。残業の有無だけでなく、時期による変動や固定残業代の扱いも確認しましょう。
転職面接で残業時間を聞く基本の聞き方
まずは、次のように丁寧に質問できます。
- 「入社後の働き方を具体的にイメージしたいのですが、月の平均残業時間を教えていただけますか?」
- 「通常期と繁忙期で、残業時間にどの程度違いがありますか?」
- 「配属予定の部署では、月の残業時間は平均どのくらいでしょうか?」
- 「求人票に記載されている残業時間は、全社平均でしょうか。それとも配属予定部署の実績でしょうか?」
「残業をしたくない」という印象を与えることが心配な場合は、入社後の働き方を正確に把握したいという目的を添えると自然です。
たとえば、「業務の進め方や生活設計を具体的に考えたいので、勤務時間について確認させてください」と前置きしてから質問します。
残業時間を聞くタイミングは面接の終盤が基本
残業時間の質問は、面接官から仕事内容や勤務条件の説明を受けた後に聞くと、話の流れが自然です。特に、最後の逆質問の時間に確認しやすいでしょう。
ただし、面接の最初に残業時間だけを質問するのは避けたほうが無難です。仕事内容や貢献できることを確認する前に勤務条件だけを聞くと、仕事への関心よりも条件を優先していると受け取られる可能性があります。
面接の段階ごとの聞き方
| タイミング | 聞き方の例 |
|---|---|
| 一次面接 | 「配属予定の部署で、通常期と繁忙期の残業時間の目安を教えていただけますか?」 |
| 最終面接 | 「入社後の働き方を確認したいのですが、残業の平均時間や繁忙期の勤務状況を教えていただけますか?」 |
| 内定後・条件確認時 | 「雇用条件を確認するため、残業時間の実績と固定残業代の扱いについて教えていただけますか?」 |
一次面接で詳しい条件を聞きにくい場合は、残業時間の有無だけでなく、「部署によって勤務時間に違いはありますか」と確認し、最終面接や条件確認の段階で具体的な時間を尋ねる方法もあります。
残業時間を正確に確認する追加質問
「月20時間です」と回答された場合でも、その数字だけでは勤務実態を判断できません。次の点を追加で確認すると、実際の働き方をイメージしやすくなります。
通常期と繁忙期の差
「通常期と繁忙期では、残業時間はそれぞれどのくらいでしょうか?」と聞きます。
月平均の数字が同じでも、毎月ほぼ一定の場合と、繁忙期に残業が集中する場合では働き方が異なります。繁忙期の時期や期間も確認できると、予定を立てやすくなります。
残業が発生する理由
「残業が発生するのは、どのような業務や時期が多いでしょうか?」と尋ねると、単純な時間数だけでなく、残業の背景も分かります。
納期前の一時的な残業なのか、人手不足による恒常的な残業なのかで、入社後の負担は変わります。差し支えなければ、前月や直近の繁忙期の実績を教えてもらえるか聞いてもよいでしょう。
部署や職種による違い
会社全体の平均ではなく、配属予定の部署や担当職種について確認することが重要です。
- 「配属予定のチームでは、残業時間はどの程度でしょうか?」
- 「同じ職種でも、担当業務によって残業時間に差はありますか?」
- 「入社直後と、仕事に慣れた後で残業時間は変わりますか?」
全社平均は、残業の少ない部署と多い部署を合わせた数値です。そのため、自分が働く部署の実態と一致するとは限りません。
固定残業代がある場合に確認すること
求人票や雇用条件に「固定残業代」「みなし残業代」と記載されている場合は、時間数と超過分の扱いを確認しましょう。
- 固定残業代は何時間分か
- 固定残業代はいくらか
- 固定時間を超えた場合に追加の残業代が支払われるか
- 固定残業代を含まない基本給はいくらか
聞き方は、「固定残業代について、対象となる時間数と、超過した場合の扱いを確認させていただけますか?」で問題ありません。
固定残業代があることは、必ずその時間分の残業が発生するという意味ではありません。一方で、実際の残業時間や超過分の支払いは、雇用条件や会社の説明を確認して判断する必要があります。
残業時間を聞くときに避けたい表現
次のような聞き方は、質問の意図が伝わりにくかったり、条件だけを重視している印象になったりすることがあります。
- 「残業は絶対にしたくないのですが、残業はありますか?」
- 「毎日定時で帰れますか?」
- 「残業は何時間までなら我慢すればいいですか?」
- 「残業が多い会社ではありませんよね?」
残業を避けたい事情がある場合でも、最初から否定的に伝えるのではなく、勤務条件を具体的に確認しましょう。
たとえば、「家庭の都合で勤務時間に確認したい点があります。月平均の残業時間と、定時後の勤務が発生しやすい曜日や時期を教えていただけますか?」と聞くと、必要な事情と質問を整理して伝えられます。
回答が曖昧なときの確認方法
「人によります」「時期によります」といった回答だけで具体的な時間が分からない場合は、質問を分けて聞き直します。
- 「配属予定の部署では、直近の月で平均どのくらいでしょうか?」と聞く。
- 「繁忙期には、通常期の何倍程度になることがありますか?」と聞く。
- 「残業が発生しやすい業務や時期を教えていただけますか?」と聞く。
- 「求人票の残業時間は、どの範囲の社員を対象にした数字でしょうか?」と確認する。
それでも回答が得られない場合は、「入社後の働き方を確認するため、雇用条件通知書や会社の勤務条件資料で確認できる項目はありますか」と尋ねます。
回答が曖昧だったというだけで、残業が多いと断定はできません。ただし、判断に必要な情報を確認できなかった事実は、応募先を比較するときの材料になります。
残業時間と一緒に確認したい勤務条件
残業時間だけでなく、次の条件も合わせて確認すると、実際の負担を判断しやすくなります。
- 始業・終業時刻
- 休憩時間と休憩の取りやすさ
- フレックスタイム制や在宅勤務の有無
- 休日出勤の有無と頻度
- 繁忙期の時期と期間
- 残業の申請方法
- 固定残業代の時間数と超過分の扱い
たとえば月の残業時間が同じでも、毎日少しずつ発生するのか、特定の日に集中するのかで生活への影響は変わります。「残業時間は月平均でどの程度か」に加えて、「定時後の勤務が発生する頻度」も確認するとよいでしょう。
転職面接で残業時間を聞くときのポイント
転職面接では、「働き方を具体的に理解したい」という目的を添え、平均時間・繁忙期・配属部署・固定残業代を確認することがポイントです。
最初に使いやすい表現は、「入社後の働き方を具体的にイメージしたいのですが、配属予定部署の月平均の残業時間と、繁忙期の目安を教えていただけますか?」です。
回答を聞いた後は、求人票の対象範囲や固定残業代の有無も照らし合わせましょう。数字だけで決めず、残業が発生する理由や時期まで確認すると、自分の希望に合う職場か判断しやすくなります。







